海外旅行に必要な現地通貨。現地のお金も少しは持っていかないと不安になりますよね。そこでみなさんは、どのタイミングでどうやって両替をするでしょうか。
一般的には空港で両替する人が多いと思いますが、レートや手数料などを考えたことはありますか?ここでは海外旅行で両替するベストなタイミングなどをご紹介いたしましょう。
両替と言っても手数料がかかる
「両替」と聞くと、1,000円札を100円玉10枚に替えたり、小銭を合わせて大きいお金に替えたりと、実際には増えも減りもしないと考えているのではないでしょうか。
確かに日本円から日本円に両替するときには、よほどの量を銀行などで両替しない限り、手数料はかかりません。
しかし外国のお金を両替するときは、「両替手数料」というものが必要になります。両替屋さんもボランティアをやっているわけではないので、外貨と外貨を交換する代わりに、交換する手数料をもらって会社を運営しているわけです。
両替は日々変動するレートに基づいて計算される
みなさんは「レート」をご存知でしょうか。日本円と外国の通貨では、もちろん価値が異なります。各国の通貨の価値の比率のことを「為替レート」と呼びます。
よくニュースなどで「今日の為替相場は1ドル125円13銭」など、言葉だけでも聞いたことはあると思います。「円高」「円安」「ドル高」「ドル安」なども為替レート用語の1つで、日本円の価値が高くなったり、低くなったりと、外貨同士のレートは常に変動しています。
両替ももちろん為替レートに基づいて計算されているため、円高になれば1ドルが安く買えますし、円安になると1ドルを高く買わなければなりません。
話が少し外れますが、円が高いときにドルをたくさん買っておき、円が安いときにドルをたくさん売って儲けている人もいます。
両替は「レート」と「手数料」で決まる
このように両替はそのときの為替レートから手数料を引いた形で計算されます。これを「両替レート」と呼ばれています。
空港などで両替を行う際は、実際に看板や電光掲示板などにこの両替レートが表示されている場合がほとんどです。
手数料は両替会社が自由に設定できるため、比較的安い両替屋さんもあれば、ぼったくりに近い両替屋もあります。
米ドルとユーロは日本で両替するとよい
通貨には世界的に強い通貨と弱い通貨があります。強い通貨というのは社会的信用が高いので、手に入れておきたいものです。逆に弱い通貨というのは、あまり欲しい人が少ないというのが今の世の中です。
アメリカドルやユーロは世界的にも非常に強い通貨で、この通貨を欲しがっている国はたくさんあります。日本円もかなり強い通貨ではあるのですが、ドルやユーロにはかないません。
一般的に弱い通貨から強い通貨に両替する場合、弱い国で替えると欲しい人が沢山いるので手数料が安くて済みます。
日本円より米ドルやユーロの方が強いので、日本で米ドルやユーロを欲しがる人はたくさんいます。そのため、あらかじめ日本で両替しておいたほうが手数料が安くてすみます。
一方で、アメリカやヨーロッパに到着してから日本円をドルやユーロに替えようとしても、もちろん両替はしてくれますが、手数料が日本より高くなります。これは日本円がドルやユーロよりも弱く、欲しい人が少ないためです。
ですから、米ドルとユーロを両替する場合は、是非日本で両替を済ませておくとよいでしょう。
アメリカへ行くなら1ドル札を多めに両替してもらいましょう。チップで何かと必要です。
アメリカへ行くなら1ドル札を多めに両替してもらいましょう。チップで何かと必要です。
ドル・ユーロ以外の通貨は現地に到着してから両替するとよい
日本円も世界的に見ればかなり強い通貨といえるので、米ドルやユーロ以外の通貨に両替する場合は、逆に現地へ行った方が安い手数料で両替できます。
逆に弱すぎる通貨は、現地へ行かないと両替できない場合もあります。例えばインドの通貨(ルピー)は、インドでないと両替できませんし、ルピーを日本へ持ち帰っても日本円に戻すこともできません。
日本でも両替できる主な旅行先の通貨としては、米ドルやユーロはもちろん、中国、韓国、台湾、香港、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、カナダ、オーストラリア、中東トルコ、イギリス、スイス、スウェーデンなどがあげられます。
米ドルやユーロ以外は現地で両替するといいでしょう。
日本でも小銭程度は両替しておこう
いくら手数料が高いからといっても、無一文で海外へ行くのは考え物です。現地に着いても両替所がすぐあればいいですが、なかったり閉まっていたりすれば、少し待たなければいけません。例えばホテルの両替所に行くためにタクシーやバスに乗るのにもお金が要りますし、ちょっとした食事にも必要です。
現地の物価にもよりますが、数千円程度は両替しておくことをおすすめします。
現地で両替するなら空港か大手ホテル・銀行が安心
現地で両替する場合、最も安心で手数料が安いのは銀行で両替をすることです。そんな時間もないし、面倒だというのであれば空港の両替所やホテルの正規両替所を使ってください。やや手数料は高めですが、ぼったくられる心配もないので安心です。(ヨーロッパの空港では手数料が鬼なショップもあるので注意を)
個人の両替所は、安心できる所であればいいのですが、観光客目当てに偽札や価値が低い違う国の通貨を渡したり、抜かれて少なく渡されたりするトラブルもあるようです。現地のガイドなどに信頼ある場所を紹介してもらうのもいいですが、ガイドもグルの場合もあるので何とも言えませんね。
高額購入はクレジットカードの利用を
どれだけ手数料の安い両替屋を利用しても、クレジットカードの手数料に比べると高いため、高額商品を購入する場合や、クレジットカードが使えるお店は極力カードで買い物をするようにしましょう。
カードで買い物をしたときも、現地のレートを日本円に変換され、手数料も上乗せされる形になりますが、だいたい1.6%~2.1%程度の手数料率なので、両替するのに比べるとダメージが低いことがわかります。(両替所の手数料率は3%~15%くらい)
今のレートと安い両替ショップを把握しておくことが大切
どれくらいの手数料が取られているのか?というのは、今のレートがわかっていないと話になりません。最近ではgoogle検索などで「1ドル」と検索すると、その時点のレートが表示されるようになっています。
基準になるレートがわかれば、各両替屋がどれくらい儲けているのかがよくわかりますので、あまりにかけ離れたレートを表示している両替屋は避けたほうがよいでしょう。比べながら安い両替ショップを探してみたり、あらかじめ安い両替ショップを探しておくのもいいですね。
最近ではどこの空港のどのショップが安いのかも簡単に検索できるようになりました。例えば「〇〇空港,両替,安い」などで検索してみると簡単にヒットします。
海外旅行で両替をするタイミングまとめ
- 外貨の両替には為替レート+手数料が必要
- 米ドルやユーロは日本国内で両替する方が手数料が安い
- それ以外の通貨は現地に到着してから両替するとよい
- 無一文は厳しいので少額なら日本で両替をしておいてもよい
- 現地では銀行や空港・ホテルなどで両替しよう
- 怪しい個人の両替屋はリスクが伴うので要注意
- 両替は少しずつにし、クレジットカードなどと併用すること
- 通貨によっては日本円に戻せなくなるので要注意
- あからじめ安い両替ショップを探しておくのも手
少額は日本で両替しても構いませんが、まとまった額の場合は手数料でランチ1回分くらいの値段が変わってきます。大量の現金を現地で見せびらかすのも問題ですから、カードとうまく併用して少しずつ両替するようにしてください。