海外旅行でのトイレの使い方

海外旅行中にトイレに行きたくなったらどうしますか？

観光地ならそこにトイレがあるかもしれませんが、街中を散策中にトイレに行きたくなったら困りますよね。日本ならコンビニを探して駈け込めますが、海外のコンビニってトイレ可なんでしょうか。ここでは海外旅行中にトイレに行きたくなった時の利用方法や注意点などをご紹介いたします。

日本のトイレは機能も清潔さも世界でトップレベル

まず、 日本のトイレは使いやすさ・機能性・清潔さも世界トップレベルです。日本ならお店のトイレはもちろん、駅や公衆トイレでも場所によってはとても快適に使うことができます。

世界のトイレに目を向けると、そのトイレ事情はさまざまですが、ヨーロッパやアメリカなどの先進国であっても、日本のようなハイレベルなトイレはほとんどないというのが実情。

アジアや中東などの途上国に行けば、「え～、こんなところで用を足すの？」と思うようなトイレもあります。国によって違うことは間違いないですが、先進国ほど快適であり、発展途上国ほど使いにくいのは間違いありません。

中でも清潔さが日本と大きく違う点です。日本を基準にしてしまうと、海外で用を足すことができなくなりますので、それなりの妥協と覚悟をして海外のトイレに挑まなければなりません。

いろいろなトイレ事情

ヨーロッパでは便座がないトイレが多い

ヨーロッパ諸国ではホテルや有料トイレなどを除き、便座がない（故意に取り外してある）トイレが大半です。便座が汚く誰も座らないですし、汚れた便座の掃除がしずらいといった理由があるようです。

ですから利用者は空気イス（中腰）で太ももをプルプルさせながら用を足すというわけですね。日本のようにゆっくり便座に座りながらスマホをいじって用を足すこともありませんから、トイレ利用の回転速度は日本よりはるかに速いです。

海外では紙がないトイレも多い

日本でも駅や公園のトイレに行くと、紙がなかったりすることも多いと思いますが、海外では紙がないトイレも多いのが現状。

海外のトイレに入るときは、必ずポケットティッシュなどを持っていくと安心です。清掃している人に言えば売ってもらえることも可能です。

紙が流せないトイレも多い

そのまま知らずに流してしまうと、トイレが詰まったりするトラブルが発生し、最悪弁償することになる可能性もあるので、うっかり流さないようにしてください。

水が流せない理由としては、「配管が狭く紙が詰まりやすい」「紙が水に溶けない」「流す水の量を少なくして、水資源の節約」などさまざまです。

紙が流せるかどうかを判断する基準として、トイレに大きなくずかごがある場合は、ほぼ流してはいけないと思ってもらった方がいいでしょう。人の使った紙を見るのはイヤですが、中身を確認してみるのもよい方法です。汚いですが、詰まらしてトラブルになるよりはマシですね。

そのほか、「紙を流すのを禁止しているマーク」があったりすることもありますので、紙を捨てる前に十分注意しましょう。

中東やアジア圏であっても、観光客向けの施設やホテルなどでは、そのまま流せる場所も多くあります。また、それ以外の国でも流せない場所もあるので注意しましょう。 ホテルなどでは流してもよいか確認することも大切です。

中国のトイレの汚さ・不快度は世界でもトップクラス

ここ数年、急速な経済発展を遂げている中国ですが、トイレ事情はまだまだ日本と比べると雲泥の差があり、空港や高級ホテル以外のトイレはかなり衝撃を受けることとなるでしょう。

壁も仕切りもなく、単に溝があるだけのいわゆる「ニイハオトイレ」というのも、実際に地方では多く存在し、観光客を悩ます種になっています。

中国ではトイレは用を足すだけのものであって、快適に使うという概念がありません。そのため、駅や無料の公衆トイレの環境は非常に悪く、綺麗なトイレに慣れた日本人にとっては非常に厳しいと言えます。

中国の地方都市に観光に出かける場合は、ある程度トイレのは覚悟しておきましょう。

温水洗浄便座（ウォシュレット）があるのは日本だけ

日本だと自宅のトイレだけでなく、お店やショッピングセンターなど、屋外の施設でも温水洗浄便座（ウォシュレット）が設置してありますよね。特に大便をした後などは非常に頼もしい存在です。

しかし温水洗浄便座が設置してあるのは基本的に日本だけであり、海外では温水や温かい便座など、快適な装備はほとんどありません。

海外では快適な公共トイレは基本的に有料

日本では公園や駅など、公共のトイレが無料で使用できることが多いですが、海外では基本的に有料な場合が多く、その代わり紙があったり、ある程度清潔な状態でトイレを使用することができます。ヨーロッパでは0.5～1ユーロ、アメリカなどでは掃除をしている人に1ドル程度のチップを渡す習慣があります。

ヨーロッパでは局部を洗う「ビデ」がある

ヨーロッパのトイレには、便器とは別にビデと呼ばれる便器があります。ビデは便器とは反対方向に座って局部を洗います。いわば手洗いのおまたバージョンという感じですね。

ウォシュレットに慣れている日本人にとっては、ビデを使いこなせる人は少なく、わざわざ座ってまで洗うこともないと思いますが、間違ってビデ用の便器で用を足さないように注意しましょう。

海外旅行中のトイレの探し方

海外旅行中にトイレを探す方法はいくつかあります。テーマパークや観光施設内であれば、トイレを探すことも容易ですが、街中を散策中にトイレに行きたくなった場合は探すのが大変ですね。優先順位別にトイレのある施設をご紹介します。

観光施設・レストラン

有料の観光施設の中には、ほとんどの場合トイレが設置されています。観光で訪れているのであれば必ず利用し、少しでも絞り出しておくようにしましょう。また食事をするレストランでもトイレがありますので、しっかり使わせてもらいましょう。

大型の商業施設・デパートなど

ショッピングモールやデパートは、多くの人が来店するためトイレも充実しています。買うつもりがなくても入ってトイレだけ済ましても何も怪しまれません。都市部の観光地や商業地であれば、このような施設も多いのでチェックしておきましょう。

大型のホテル

大きなホテルでは不特定多数の人が出入りしているので、トイレだけの目的でも怪しまれません。しかし入る際にドアマンがいたり、トイレにも係員がいる場合はチップの用意は忘れないようにしてください。

カフェなど

カフェなどに寄って、トイレついでに休憩する方法もあります。そこで飲料を飲み過ぎるとまたトイレに行きたくなるので、ほどほどにしておきましょう。

また、カフェのトイレは鍵がかかっているのが一般的（犯罪やトラブル防止のため）、係員にトイレに行きたいことを言うと、カギを貸してくれますので、それを使って用を足し、終わったら鍵を返すスタイルです。

公衆トイレ

ヨーロッパなどでは、街中に公衆トイレをよく見かけます。ほとんどが有料ですので、お金を払って入るスタイルです。治安の悪い場所の公衆トイレはあまり利用しない方がよいでしょう。

ここにコンビニが入っていませんよね。手軽にコンビニのトイレが利用できるのは日本だけで、海外では基本的にコンビニのトイレはお客が利用できないようになっています。よほどの緊急事態の場合は、事情を話して従業員用のトイレを貸してもらえることもあるようですが、トイレだけの目的はもちろん、何か買うついでにトイレというのも基本不可ですので、コンビニには頼らないようにしましょう。

海外旅行でのトイレの攻略法

利尿作用のある飲み物は控える

海外観光で最も大切なのは、トイレの回数を減らすことです。しかし、水分を我慢すると脱水を起こすことも考えられますので、できるだけ吸収のよいスポーツドリンク系で水分補給を行います。カフェインの多いコーヒーやアルコール飲料は利尿作用が働きますので、外出前には飲まないようにしましょう。

観光施設などでしっかり用を足しておく

街中とは違い、入場料が必要な観光施設ではほとんどの場合トイレがあります。あまり用を足したくなくても、1滴まで絞り出すようにしておきましょう。「次でいいや」と思っているのが命取りになる場合も・・・

事前に大型ホテルや商業施設などの場所を調べておく

自由に街中を散策する場合は、事前にどのあたりにトイレスポットが事前に調べておくと何かあった際にスムーズです。最近ではトイレの位置を地図上に表示するスマートフォン用アプリもあるようです。

下痢などをした場合は外出を控えることも大切

下痢などをしてしょっちゅうトイレに行かなくてはならない状態ではロクに観光もできません。下痢が酷い場合はホテルなどで休むようにして、外出を控えましょう。

トイレットペーパーやウェットティッシュを携帯する

アジアや中東ではトイレに紙自体がない場合もあり、お尻を洗って綺麗にする方式になっている場合もあります。日本人には抵抗があると思うので、芯を抜いて潰したトイレットペーパーやウェットティッシュを携帯しましょう。捨てる場所がないときの為に、中身が見えない黒いビニール袋などもあるとよいでしょう。

海外旅行でのトイレの使い方まとめ

トイレは生理現象なので仕方がないものですが、いざという時はなかなか見つからないものです。街中ではホテルや商業施設・カフェなどのトイレを利用すれば比較的安全ですし、手入れも行き届いています。各国のトイレ事情や訪問先のトイレの場所なども確認しつつ、できるときに用を足しておくことが大切です。