航空券の購入には、単に飛行機に乗る運賃だけではなく、さまざまな費用が加算されています。
チケットを買う際には、これらの諸費用も合計して計算されるため、「あれ?チケット代よりずいぶん高いなあ」と思ってしまうこともあるかと思います。ここでは、航空券の価格の内訳や中身についてご紹介いたします。
飛行機に乗るにはいろいろな諸費用がかかる
飛行機に乗るためには単に飛行機の運賃だけでなく、さまざまなものが必要になります。その都度必要なものを支払っていては大変なので、一般的にはチケットの購入時にこれらの費用も合算して計算されています。航空券支払いの内容には以下のようなものがあります。
飛行機の運賃
いわゆる航空券の代金(チケット代)のことです。WEBサイト上で検索するときの価格も運賃の代金だけを表記している場合が多いです。
空港使用料
空港ってタダかと思いきや、ちゃっかりお金を取られています。空港によって価格が違いますが、500円~2,000円程度のお金が加算されています。乗り継ぎだと経由地の空港使用料もしっかり取られています。
海外諸税
いわゆる出国税のことです。空港使用料と一緒になっているこもと多いので、まとめて空港使用料・諸税としてプラスされています。
燃油サーチャージ
燃油サーチャージとは、飛行機の燃料代のことです。「え~っ!それって運賃の中に入っているんじゃないの?」と納得できない人も多いと思いますが、原油価格高騰により燃料費を別途支払う必要があります。
日々変動しているため、概ね2ヶ月に1度ペースで燃油サーチャージの価格も変動します。これがクセモノで、燃料費が上がるとかなり上乗せされる場合があるため、せっかく安いチケットを手に入れたつもりでも、トータルするとかなり高くなることがありますね。もちろん距離が近いほど安く、遠いほど高くなります。
チケットを購入して支払うときは、これら4つが加算されて計算されているため、一度チケットを買ってしまえば、途中で別途支払う必要はありません。一例としては以下のように計算されます。
航空券(運賃):75,000円
空港使用料・海外諸税:5,000円
燃油サーチャージ:18,000円
合計:98,000円
このように運賃だけなら75,000円ですが、実際に支払いとなると各費用が合算されて、トータルで98,000円を支払わなければなりません。
よくキャンペーンなどで「〇〇から往復100円」とうたっている航空会社や旅行会社もありますが、実際に100円で行けるわけではなく、空港使用料や諸費用、燃油サーチャージが別途必要になります。
燃油サーチャージはどれくらい変動するの?
燃油サーチャージは2005年頃から導入されましたが、例えばヨーロッパへの飛行機の場合は、導入直後の燃油サーチャージは往復10,000円程度でした。それが少しずつ上がりはじめ、2006年には25,000円、2008年前半では40,000円になりました。燃料費が最も高騰した2008年の後半には70,000円近くまで燃油サーチャージが上がり、海外旅行を控える動きもあったようです。2020年現在は、21,000円程度を推移しています。
原油価格の変動がよくわかる身近なことと言えば、灯油やガソリン代などがありますね、ガソリン代が高くなってくる=原油価格が上がっていると考えればよいので、燃油サーチャージも比例して高くなるということになります。
普段から車を運転している方は、敏感にわかるのではないでしょうか。
燃油サーチャージは航空券を買った時の価格で適用される
燃油サーチャージの価格は2ヶ月ごとに見直され、時期が近づくと次回は上がる、下がるなどといった情報が出てきます。
燃油サーチャージの費用は、飛行機に乗る日の原油価格ではなく、チケットを買った日の原油価格で決まるため、燃料費が安いときに買っておくこともできます。ヨーロッパやアメリカなど、遠い場所ほど燃料費の上下も激しくなりますから、燃油サーチャージの価格は気になる所ですね。
逆に買った時より更に安くなることも考えられますが、直前だとチケット自体の価格が上がったりしていることもあるので、全体のバランスを見極めながら購入するといいでしょう。
航空券の価格の内訳まとめ
- 飛行機に乗るにはチケット代のほか、さまざまは諸費用が必要
- 諸費用には空港使用料や燃油サーチャージなどがある
- 燃油サーチャージは原油価格によって変動する
- 原油価格が安いときにチケットを買っておくのも手
このように飛行機に乗るためにはチケット代にほかに、使用料や各諸費用、燃料代などが別途追加されます。以外と高くつく可能性があるのが燃油サーチャージ代です。ピーク時の2008年では、チケット代と変わらないほどの価格になったこともありました。
上記を参考に運賃以外にかかる費用についても頭の中に入れておきましょう。