海外旅行でよくあるトラブル事例

海外旅行にはトラブルがつきもの… と言われるように、海外では旅行中の行動には細心の注意が必要ですが、どのようなトラブルが海外旅行に多いのでしょうか。ここでは初心者の人が遭遇しやすい海外旅行のトラブル事例をご紹介したいと思います。

盗難

海外旅行のトラブルとして上位ランクに入るのが、荷物や貴重品の盗難です。海外では観光客を狙ったスリや置き引きが横行しており、特に金持ちのイメージが強い日本人は絶好の的になってしまいます。

現金やカードの盗難も大変ですが、とりわけ面倒なのがパスポートの盗難です。盗る側にとってパスポートは価値のないものですが、盗られる側にとってはダメージが非常に大きくなります。

パスポートを盗られると警察署へ行って届け出を出したり、大使館へ行って再発行や帰国の手続きなど、海外旅行どころではなくなってしまうため、貴重品には常に注意しながら行動することが大切です。貴重品の分散、セキュリティポーチの活用、海外旅行保険の加入など、できることはすべてやっておきましょう。

紛失・置き忘れ

紛失や置き忘れも海外旅行のトラブルで多い案件の1つです。事例としては、ホテルの客室に眼鏡や時計を置き忘れる、飲食店でスマホを置きっぱなしにしてしまう、タクシーや列車の中に荷物を置き忘れるなど、内容はさまざまです。

貴重品以外であれば後から見つかる可能性が高いものの、海外旅行は時間が限られているうえ、言葉の壁などがネックになります。荷物を移動先で広げすて分散させることで、紛失や置き忘れのリスクが上昇します。焦らないように荷物の収納場所は定位置を心がけてください。

ひったくり

盗難に比べるとはるかに遭遇する確率は低いですが、ひったくりの被害も少なからず報告されています。日本と同じように背後からバイクに乗った人にカバンをひったくられたり、列車や地下鉄でドアが閉まる直前に荷物を持ち逃げされるなどの事例があります。

人通りの少ない場所での一人歩きや、ショルダーバッグなどひったくられやすい装備をしている場合は要注意です。人通りの多い道を選び、バッグは歩道側に寄せて、前に抱きかかえるようにしておくと安心です。

タクシートラブル

タクシーのトラブルも海外旅行者が遭遇しやすい案件の1つです。先進国や大都市では少ないものの、アジア圏や地方では無資格のタクシー(いわゆる白タク)業者も多く存在します。

無資格タクシーはトラブルの元になることが多く、運賃のぼったくりや事故ったときの補償問題、ひどい場合は人通りの少ない場所に連れていかれて金品を奪われるということもあります。

このほか、正規のタクシーでもわざと遠回りをされたり、本来払わなくてもよいチップ代を追加請求されたりと、とにかくタクシーのトラブルは後を絶ちません。

対策としては、怪しいタクシーには乗らず、正規のタクシーでも「〇〇までどれくらいの金額で行けるか」などしっかりと確認しておくことが大切です。

劇場型スリ

劇場型スリは、何かアクションを起こして注意を引き付けているうちに、財布や荷物を盗むというテクニックで、遭遇率は低いものの、まんまとやられる観光客も多いようです。

手口としては、相手からぶつかってきて、アイスクリームやケチャップを服につけられます。ぶつかった相手は申し訳なさそうな態度で接してきますが、このいざこざの間にもう1人が隙を見て荷物を盗むという内容。注意を引き付ける方法はさまざまあるので、何かアクションがあった場合はあっけにとられずに荷物を守る行動が大切です。

このほか、偽の警察官が手荷物検査をすると路上で声をかけ、パスポートや財布などをチェックするふりをして、お金やカードを抜き取る手口。基本的に路上で警察官が観光客の手荷物をチェックすることはありませんので、毅然とした態度をとることが大切です。

海外では何か珍しいことがあっても「なんだ?なんだ!?」と首を突っ込まず、普段と同じような振る舞いをしましょう。

ぼったくり

ぼったくりは海外でも遭遇する確率が高いのがネック。土産店でゴミ同然のガラクタを高く売りつけられるケースはまだいいほうですが、見知らぬ人からカラオケやバーなどを紹介され、ちょっと飲んだだけで法外な金額を請求される事例もあります。

価格の高いお土産は相場をよく確認することが大切。知らない人が紹介するようなお店へは行かないようにしましょう。

ロストバゲージ

ロストバゲージとは、出発空港のチェックインで預けた荷物が、到着先の空港で行方不明になってしまうことです。預けているスーツケースごとなくなってしまうので、着替えや生活用品が全滅する最悪の事態に陥ります。

複雑に乗り継ぎを行ったり、乗継時間がシビアだった場合に発生するケースが多く、数時間から数日の間、荷物の到着が遅れます。確率は低いものの「完全紛失」されるケースもあります。

直行便の利用や必要最低限の着替えや生活用品は手荷物の中に入れておく、海外旅行保険の加入などをおすすめします。

ホテルに泊まれない

予約したはずのホテルでチェックインをしようとしたら「予約が入ってません」と言って断られたり、「部屋がいっぱいです」と言われてしまうケース。

システムの不備や旅行会社のミスによって部屋の予約が取れていなかったり、オーバーブッキングで部屋が満室になっていたりすることがあります。

海外旅行でよくあるトラブル事例まとめ

  • 海外旅行では盗難のトラブルが最も多い
  • 荷物を広げすぎると紛失や置き忘れのリスクが高まる
  • ひったくりを避けるために荷物は抱きかかえるようにする
  • 怪しいタクシーには乗らず、目的地までの運賃をしっかりチェック
  • 劇場型スリは手口が多様化しているので、慌てずに冷静になることが大切
  • 知らない人から紹介されるようなお店には入らない
  • ロストバゲージやホテルトラブルもゼロではない

パッケージツアーで行くような海外旅行であれば、紛失や盗難以外のトラブルに遭遇する確率は低いと思いますが、個人旅行の場合はさまざまなケースが存在します。上記を参考にトラブル事例を確認しておき、注意して行動するようにしてください。