航空券の種類

航空券にはさまざまな種類があるのを知っていますか?エコノミーやビジネスクラスなども種類の1つですが、同じチケットでも融通の利く航空券や、そうでない航空券など実に多くの種類があります。これらはチケットの価格の違いにも関係していますので、格安航空券も含め、航空券の種類についてご紹介いたします。

航空券の種別は3種類

航空券には主に3つの種別があり、それぞれ「正規航空券」「正規割引航空券」「格安航空券」に分かれます。

正規航空券(ノーマル航空券)

正規航空券は国際航空運送協会(IATA)決めている定価運賃の航空券で、 世界の航空会社の基準となっています。航空券の中でも最も値段が高いですが、最も融通がきく航空券の1つです。

買ってから1年間有効で、航路・日程・航空会社などの変更も自由です。キャンセルでの払い戻しも可能で、何でもワガママが言える航空券と言えます。定価で販売されているため非常に高価で、例えばエコノミークラスでも日本からヨーロッパまで70~80万円の運賃がかかります。
一部の企業や法人が買うような航空券で、価格の高さから私たち個人が買うことはまずない航空券ですね。

正規割引航空券(PEX航空券)

正規割引航空券とは航空会社が販売している一般客向けの割引航空券のことを言います。別名PEX航空券とも呼ばれています。

正規航空券の運賃では、とてもじゃないけど乗客が寄り付かないので、各航空会社が割引して販売している航空券で、正規航空券に比べると融通に制限はあるものの、日程の変更やキャンセル、座席の事前指定なども可能です。(手数料がかかる場合もあり)

チケットの種類にもよりますが、早期予約をすればするほど割引率が高くなる傾向があるので、多くのビジネスや海外旅行のシーンで購入されている航空券です。価格は航空会社や時期によって大きく違います。

格安航空券(IT航空券)

格安航空券は、航空会社がツアー用に旅行会社に卸している団体用航空券で、本来は個人に出回らないチケットでした。しかし、それを個人にも買えるようにバラ売りされるようになったのが格安航空券です。

時期によってはとても安く買うことができますし、直前でも空きがあれば安く買えるのがメリット。しかし日程の変更やキャンセル、事前座席指定などができないものが多く、かなり制限が多いチケットとも言えます。

最近ではインターネットなどでも格安航空券が手軽に買えるようになったため、ツアーを申し込まなくてもリーズナブルに海外に行けるようになりました。しかし、シーズンとオフシーズンでかなり価格変動大きいので、注意してください。

OPENとFIXってどういう意味?

航空券には、OPEN・FIXという用語が出てきます。これは、後から日程の変更ができるかどうかを意味するもので、全部で3種類あります。

OPENチケット

OPENチケットとは、帰りの日程を自由に決めることができるタイプのチケットです。とりあえず出発日は決まっているけど、いつ帰るか未定という人向きで、現地に着いてから帰りの日取りを決めることができます。長さには制限があり、10日OPEN、30日OPEN、1年OPENなどが決まっています。例えば30日OPENの場合は帰国日を30日以内なら伸ばすことができるという意味になります。

OPENチケットは格安航空券の中でも価格が高く、期間が長いほど更に高くなります。注意点としては1年など長い期間のOPENチケットの場合、ビザがないと入国拒否をされる可能性があります。

FIXチケット

FIXチケットとは、行きも帰りも日程や便が決まっており、出発してしまうと帰りの日程を変えることができないチケットのことを言います。

こちらも14日FIXや30日FIXなど種類があり、14日FIXなら出発日から帰国日を14日以内でしか設定できませんという意味です。また5日~14日FIXというにもあり、これは行きと帰りの便を最低5日以上空けないといけないという意味です。

予定をきっちり組んだ海外旅行などにはおすすめですが、予定の変更の可能性がある場合はキャンセルできない(可能だが手数料が取られる)ので注意が必要です。格安航空券の中では最も安く買うことができるチケットの1つです。

FIX/OPENチケット

FIX/OPENチケットは出発後でも帰る日の日程を制限付きで変えることができるチケットです。OPENチケットと似ていますが、変えることができるのが1回きりだったり、変えるのに手数料が必要だったりと、航空会社によって条件があります。とりあえずは出発前に帰りの便も予約しておく必要があります。

帰りの日程を一応決めてあるけど、もしかしたら変わるかも…という方にはおすすめの航空券ですね。格安航空券でもこの形態になっているものもありますので、予約時に確認してみるといいでしょう。

格安航空券は搭乗率やシーズンによって価格変動幅が大きい

正規割引航空券(PEX航空券)は格安航空券に比べると割高なイメージですが、シーズンや路線によっては格安航空券と価格差があまりないこともあります。

格安航空券だからと言って、必ずしも最も安く買えるチケットではないので、相場を見ながらあまりにも価格が高い場合は、正規割引航空券の価格と比較しながらチェックしてみましょう。

正規割引航空券はその航空会社でチケットを買うことができますので、各航空会社のWEBサイトから購入するようにしてください。正規割引航空券は航空会社以外に旅行会社や予約サイトでも購入可能ですが、手数料がかかったります。

旅行会社で売っているチケットの大半は格安航空券

大手や中小を含め、旅行会社で扱っている航空券の大半は格安航空券です。行先や日程を決めて検索すると、さまざまな価格の候補が出てきますね。

中にはとんでもなく高かったり、すごく安かったりするものがありますが、シーズンや航空会社、販売価格によって変わってきます。

正規航空券や正規割引航空券が欲しい場合は、その航空会社のWEBサイトから購入したり、直接電話して予約するようにしてください。

航空券の種類一覧表

ここでは上記で説明したものなどをわかりやすく一覧表にしたものです。どうぞ参考にしてください。(あくまで一般的な目安であって、航空会社やチケットの種類によって違う場合があるのでご注意ください。)

  正規航空券 正規割引航空券 格安航空券
 価格とても高い
(基本的に1年中同じ)
 やや高い
(場合によっては安いものもある)
FIX:最も安い
OPEN:安い
(シーズンで変動が激しいのでかなり高額になることもある)
 キャンセル
(払い戻し)
 可能 条件付きで可能 手数料がかかる
 帰りの日程変更 可能 一部可能 OPEN及びFIX/OPENチケットなら条件付きで可能
 航空会社の変更 可能 不可 不可
 経路の変更 可能 不可 不可
 期間1年 1~3ヶ月 FIX:5日~1ヶ月
OPEN:1ヶ月~1年
 事前の座席指定 可能 可能 不可(一部可能な場合もあり)
 マイル加算 100% 70~100% 0~50%程度(例外もあり)
 マイルのアップグレード 可能 可能 不可
 買える場所 航空会社 航空会社
(旅行会社でも可能だが手数料が必要)
 旅行会社

航空券は価格に比例して制限が少ないのが特徴です。正規航空券は値段がとても高い分、何でもワガママがきく航空券ですね。逆に格安航空券は値段が安い分、さまざまな制約や制限があります。

航空券の種類まとめ

  • 航空券の種類は大きく3種類
  • 正規航空券は融通が一番きくが、値段は最も高い
  • 格安航空券は融通が効かない分、とても安い
  • 正規割引航空券は使いどころによっては強い味方になる
  • FIXチケットは日程の変更ができない
  • OPENチケットは後から帰りの日程を変えることができる
  • 旅行会社で扱っているチケットの大半は格安航空券

このように航空券の種類についてご説明してきましたが、海外旅行で使うチケットの場合は、あらかじめ日程をしっかり決めていますからほとんどがFIXの格安航空券になると思います。予約する際にどんな意味かよく分からない時は参考にしてください。