海外旅行で事故や事件などのトラブルに巻き込まれないために

海外旅行でのトラブル回避

海外旅行でも事故や事件などのトラブルに巻き込まれる可能性はゼロではありません。死亡するケースなどはニュースなどでも大々的に報道されますが、小さいトラブルに遭うことは日常茶飯事であり、このときもどこかで海外旅行者が被害に遭っているかもしれません。トラブルをできるだけ回避するにはどのような点に注意して行動すればいいのでしょうか。ここでは海外旅行で事故や事件に巻き込まれないためのポイントをご紹介いたします。

危ない場所は事前に調べておく

その国の危険情報というのは、外務省の海外安全ホームページで確認することもできますが、国全体の大まかな情報でしかありません。日本であっても、都心の繁華街と地方の田舎とでは犯罪率が異なるのと同じことで、同じ国であっても、どんな場所に行くかで当然危険度が異なります。

近年ではインターネットやSNSでたくさん情報が出回っていますので、例えば「○○ 危険 場所」などと検索すると、ピンポイントでその地域の危険な場所や行っては行けなような場所をネットで調べたりすることもできます。現地に滞在している方のブログや、よく旅行に行っている方の情報サイトなどを参考にするといいでしょう。

100%情報が正しいかは難しい所ですが、少なくとも予備知識として情報を入手しておくことに越したことはありませんから、あらかじめ危険な場所を知っておくのもよい方法と言えます。

人通りの少ない場所や夜間の外出は控える

どこの国に行っても言えることですが、日本国内であっても人通りの少ない裏通りや、暗い夜道は何かと危ないものです。危険情報が出ていない国でも、できるだけ人通りの多い場所を選んで通行し、夜間の外出はできるだけ控えるようにします。ハワイやグアムなど、比較的有名どころの観光地ならそれほどピリピリする必要はありませんが、あまり聞かない国へ行く場合は、個人行動での食事や買い物、観光は明るい内に済ませておきましょう。

賑わっている繁華街であっても、裏通りは避けること

とても活気のある繁華街でも、一本路地が違うだけで別世界だったということもあります。メインストリートから離れる場合はたとえ近道でも裏通りは避けた方が無難です。

裏通りを歩くのも旅の楽しみなのですが、人通りの少ない裏通りでは堂々と強盗されたり、荷物をひったくられたりする可能性が高くなります。特に女性1人は要注意ですので、できるだけメイン道路を歩くことを心がけてください。

興味本位で変な場所に行かない・見に行かない

例えば、けんかやトラブルが起きている現場へ興味本位へ見に行ったり、野次馬が集まっているような場所へ行かなようにしましょう。トラブルのとばっちりを受けて、自分が被害者や加害者になってしまう恐れもあります。中にはわざと注意をひきつけて、そのうちに金品を盗むような輩もたくさんいます。
とにかく周りで騒いでいても、無視してその場からできるだけ離れるようにしましょう。

知らない人から声をかけられたら「怪しい」と考えよう

海外旅行中に知らない相手から話しかけられたら、まず「怪しい」と思うことが大切です。

初めて訪れる場所ならその場所に知り合いなどいるはずがありません。時間を聞いたり、道を聞いてきたりしてくることもありますが、ちょっと冷静になって考えてみてください。なぜ現地の人間がわざわざ外国人の旅行者に道を尋ねるのか… 普通じゃあり得ないですよね。

そういった話には必ず裏があります。一緒に道を探したり、場所を探したりして歩いている内に変な場所へ連れていかれ、身ぐるみ剥がされたという話も聞きますので、知らない外国人が話しかけてくるのはほとんどが怪しいと構えたほうがいいでしょう。

怪しいタクシーには乗らない

最近ではタクシーと強盗犯がグルになっており、乗せた客を人がいない場所へ連れていき、そこで金品を奪うような事件が多発されています。2014年に起こった南米エクアドルで新婚旅行の夫婦がタクシー移動中に強盗に襲われて死亡した事件も記憶に新しいのではないでしょうか。


特に向こうから話しかけてくるような流しのタクシーは、稼ぎたい以外に何か裏がある可能性も多いです。できればホテルなどから手配してもらう正規のタクシーを利用するようにし、メーターや顔写真がないようなタクシー(いわゆる違法な白タク)は使わないようにしてください。 特に夜間の女性の一人利用はできるだけ避けるようにしましょう。

万が一強盗などに遭っても抵抗しないこと

不幸にして強盗やトラブルに遭ってしまっても、相手の要求には従うようにし、やり返そうとか返り討ちにしようなどと考えないようにしましょう。

下手に抵抗してしまうとケガをしてしまったり、命に係わる可能性もあります。相手が武器を持っている可能性もありますし、アメリカなどでは銃を普通に持っているのが当たり前です。また、スリや置き引きを目撃しても、後を追ったりせずに警察などに届け出るようにしてください。

お店ではむやみに商品を触らない

個人経営をしているような怪しいショップや、値段がついていないような民芸品や骨とう品を扱うお店は要注意です。現地価格の数倍から数十倍の値段で売りつけるようなお店があったり、商品を触っただけで「キズがついた」「手に取ったのだから買え!」などと難癖をつけて商品を買わせる悪徳な店もあります。
空港のショップや大型のお店などでは心配ありませんが、小さいお店では商品を眺めるだけにしておき、手を触れてもよいか事前に店主の許可を取ったほうが賢明です。特に値札のついていない商品を扱うときは要注意です。

他の旅行者やガイドも要注意

フリープランや特に予定を決めていない自由な海外旅行の場合は、いろんな場所で他の旅行者(ほとんどが外国人)と出会うことがあります。
しばらく話をして仲が良くなり、一緒に食事に行ったところ急に睡魔に襲われ、気が付いたら貴重品がすべてなくなっていたという話を聞いたことがあります。これは典型的な睡眠薬強盗で、自分も旅行者のフリをして愛想よくし、一緒に食事に誘ったところで、飲み物などに睡眠薬を仕込みます。
観光地の前によくいるフリーの現地ガイドも、ひととおり観光とガイドが終わり、仲が良くなってジュースをおごってもらったら、何と睡眠薬入りだった・・・ということもあるようです。 安易に相手から食事に誘われたり、飲み物をもらったりする時は注意してください。

海外旅行で事故や事件などのトラブルに巻き込まれないためにまとめ

  • 事前に危ない場所を調べておくことが大事
  • 夜間日中にかかわらず、人通りの多い場所を歩く
  • 深夜には外に出歩かない
  • 野次馬根性を出して興味本位にトラブルを見に行ったりしない
  • 知らない人から声をかけられたら「罠かも」と思うこと
  • 万が一トラブルに巻き込まれても抵抗してはいけない
  • お店ではむやみやたらに商品に触らないこと
  • 知らない人とやたらに食事に行ってはいけない
  • 変なタクシーや話しかけてくるタクシーは要注意

とにかく人通りの多い場所を歩くというのが最も効果的と言えます。よほどのスラムでない限り、多くの人前で堂々と強盗やひったくりはしないからです。少しでも人が歩いている場所を選んで移動するようにしてください。知らない人が話しかけてきたり、訳の分からないタクシーに乗るのも危険です。これらの内容を把握して実践するだけでもずいぶん意識が変わると思いますので、上記を参考に自己防衛に努めてくださいね。