海外旅行に持っていく衣服の選び方

海外旅行の服選びのポイント

衣類の準備は、海外旅行を快適に過ごす上でとても大切です。たくさん持っていくに越したことはありませんが、衣服は荷物の中でも最も場所や重さを取るアイテムでもあるので、考えながら慎重に選ぶ必要があります。ここでは海外旅行先先の環境に合わせた衣類や着替えの準備品についてご紹介いたします。

まず海外旅行先の気候や温度、天気を調べる

まず最初に行うことは、海外旅行先の気候や環境をよく調べることから始まります。みなさんが真っ先に思いつく方法としては、行きたい国の平均気温や天候などチェックするわけですが、データだけにとらわれすぎるのはよくありません。

例えば、常夏のイメージがあるハワイへ行くのに、冬物の衣類を持っていくことは考えないと思います。ハワイではオプショナルツアーなどで、マウナケア山で満点の星空を見るツアーがあります。しかしマウナケア山は標高4000mもあり、夜は氷点下近くまで冷え込みます。ハワイといえども訪れる場所によっては真冬の服装を準備しないといけないわけですね。

一般的にその国の平均気温のデータは、主要都市のデータを基に公表されていることが多く、渡航先によってはデータよりも寒くなったり暑くなったりするのはよくあることです。 外国人が日本へ旅行に来るときも、東京のデータをあてにして北海道へ来たら、とても寒かった… 当たり前のことですが、これと同じことが外国へ行く日本人でもあり得ます。

またその時の気象の変化(日本でも暖かい冬の日もあれば、肌寒い春や秋の日があるように)もありますので、データだけを信じるのは禁物です。最近では海外の情報を発信しているSNSやブログなどもあるため、そのような情報も集めながら、現地の環境情報について調べておきましょう。調べる項目については以下のとおりです。

  • 現地(国ではなく行く場所や都市)のその月の最低・最高気温
  • 天候の安定さ(雨や晴れの割合など)
  • ツアーで標高の高い場所や夜間の観光があるかどうか

最低でもこの3つはチェックしておくようにしましょう。

滞在先の文化や風土に合わせた服を選ぶ

いくら海外旅行でご自分が外国人とは言え、やはり滞在先の文化や風土に合わせた服装を選ぶことが大切です。その国のスタイルに全く似合わないようなファッションだと自分だけ浮いてしまいますし、思わぬトラブルに巻き込まれることも大切です。

例えばインドやトルコなどのイスラム圏へ行く場合は肌や髪の露出を控えた服装をしなければなりませんし、ヨーロッパなどでは地味でシンプルな色目な服装のほうが目立たず溶け込むことができます。

もちろん暑さ、寒さなど体温調節できる服装にすることが大切ですが、現地のファッションスタイルに合わせることも視野に入れましょう。

ポイントとしては派手目の服や肌の露出が多い服を控え、シンプルで上下の組み合わせで印象が変えられるような服が理想です。

衣類は意外に重い

みなさんは服の重さというのをご存知でしょうか。衣類は1枚2枚では軽いですが、何枚も重なると結構な重みがあります。ここでは衣類の重さについてご説明したいと思います。主な衣類の重さは以下のとおり。(ほとんどの種類を綿製品で計算してしますが、サイズや材質によって誤差範囲は大きくなります)

衣類の種類重さ(約)
男性用トランクス(パンツ)80g
女性用ショーツ60g
女性用ブラ60g
ストッキング30g
靴下60g
半袖のTシャツ150g
長袖のシャツ250g
ワイシャツ・カッターシャツ200g
トレーナー350g
パーカー600g
セーター400g
ダウンジャケット700g
長丈スカート300g
ミニスカート150g
短パン250g
ジーンズパンツ600g
マフラー200g
フォーマルスーツ(上下)1,500g

衣服1つ1つの重量を測ることはあまりないと思いますが、冬物を中心に衣類の重さは結構重く、あれもこれもと選んでしまうとかなりの重量になってしまいます。

それほど荷物を詰め込んでいないのにもかかわらず、やたらスーツケースの重量が重くなってしまうのは、衣服を入れすぎているのかもしれません。衣類は荷物全体の3分の1以下の重さにすることが理想です。

下着は3~4日分、上着は組み合わせで印象が変えられるように

例えば1週間の予定の海外旅行の場合は、1週間分の衣類を持っていくのはかなり厳しいと言えます。下着などを7セットに、上着なども毎回変えるとなると、それだけでとんでもない量の服になってしまい、スーツケースがいっぱいになってしまいます。

下着や靴下

下着や靴下はそれほど重くないので、2~3日の短期旅行であれば活動日数分だけ持っていけばよいと思います。しかし滞在が長期になる場合や、同じホテルに連泊する場合は数日分準備し、現地でクリーニングや洗濯するなど、ローテーションするとよいでしょう。使い古した古着をあえて持っていき、現地で捨てるのも手です。

インナーや肌着

シャツや肌着などはメッシュ生地などの軽くて薄いもの、更に速乾性のものを選ぶとよいでしょう。寒い場所へ行くのなら保温性の高いインナー(ヒ〇トテックなど)もあると便利です。2~3日程度の旅行であれば、日数分だけ準備してもよいですが、長期旅行の場合は下着と同様に洗濯しながらローテーションさせてください。温度調整のため、脱いで外で着ても問題ないようなシャツを選ぶと屋外でも使えて便利です。

トップスやボトムス

旅行中にメインとして過ごす服ですが、これらを旅行日数分用意しているとすごい量になってしまいます。トップスやボトムスなどは各2着程度にしてき、組み合わせで印象が変えられるようなものを選ぶとよいでしょう。女性で荷物を極力減らしたい場合はワンピースがおすすめです。

温度調整は重ね着やストールで調整

「寒いかも」という理由でダウンやジャケットなどの大型の服を予備で持っていくのは大変です。もとから寒い地域へ行くならば別ですが、気温の変化でちょっと寒くなってしまう恐れがある場合や、エアコンの温度が低すぎるのが苦手という人は薄い服を重ね着をするのが賢いスタイルです。
寒さをしのぐには暖かい肌着を1つ用意しておくほか、ポリエステルやナイロン繊維などの薄くて軽いウインドブレーカーやアウターなどがあると、ちょっと肌寒い場合に重宝します。山歩きなどのハイキングで使うようなものでも代用できるでしょう。

飛行機内や移動中のバスやタクシーなどの車内は、エアコンの効きすぎで冷えることも考えられます。ストールなどを1つ持っていくと効果的です。

見た目よりも軽くて動きやすい服装を重視する

海外旅行はちょっとしたショッピングや街歩きとは違い、想像以上に疲れます。何時間も飛行機で移動し、慣れない土地で観光やお買い物など、楽しいとはいえ体にはこたえるものです。

せっかくの海外旅行だから服装もお洒落して行きたい… という気持ちも分かりますが、見た目の服にこだわりすぎて疲れてしまい、体調を崩してしまったら元も子もありません。できるだけ軽くて動きやすい服装にすることを心がけましょう。

高級レストラン・劇場などではフォーマルな服装が必要な場合も

レストランによってはジーンズにシャツなど、ラフな格好では入店できないような場所もあります。高級ホテル内のレストランや、劇場などを訪れる使う予定がある場合は、カジュアルなスタイルで入店や入場が可能かどうかも確認する必要があります。

訪れる場所によってはジャケットやスーツ、ドレスなどの準備しなければならない所もあるので、事前にチェックしておきましょう。

着るかも?という服はたぶん着ない

肌着や防寒着以外のお洒落着で、「着るかもしれないから念のため持っていこう」と思う服ほど、実は現地で一度も着なかったというケースが多いようです。特に女性の方はこのような状況になる場合が多いと思いますが、旅行の荷物には衣類以外にもたくさんあります。持っていかない勇気も大切です。

海外旅行に持っていく衣服の選び方まとめ

  • 滞在先の都市や訪問先の環境や気候は十分に把握しておく
  • 浮かないように海外旅行先の国の風土や文化に合った服装を心がける
  • 衣類は想像以上に重い
  • MAXでも3~4日分の衣服を準備し、ローテーションさせることが大事
  • 体温調整しやすい服を選び、寒さ対策はしっかりしておく
  • 見た目よりも軽くて動きやすい服にすることを心がける
  • レストランや劇場など、フォーマルな服装が必要な場所もある
  • 迷うお洒落着は持っていかない

男性の方よりも、女性の方は衣類の準備には特に気を配るかと思います。アレコレ持っていきたい気持ちもわかりますが、一番は動きやすい服装で体温調整が容易にできることが条件です。見た目も大事ですが、現地でトラブルを回避するためにも、服選びはしっかりと行いましょう。