どんな海外旅行保険のプランがおすすめ?

海外旅行保険に加入する際、みなさんは補償内容やプランについてしっかりと確認していますか?「適当でいいや」と思っていると、いざという時に役に立たないケースも考えられます。

海外旅行保険にはプランがあり、一般的には手厚い補償になっているほど保険料が上がります。
それでは、どんなプランになっているものがよいのでしょうか。ここでは、プランの説明とおすすめのプランについてご紹介いたします。

海外旅行保険にはどんなプランがあるの?

一口に海外旅行保険と言っても、補償される種類や補償金額はさまざまです。どのような海外旅行保険にするのかを決める際には、まず保険プランを選ぶ必要があります。保険プランには以下のような種類があります。

セットプラン(パッケージプラン)

ひととおりの補償をセットにしたプランです。死亡や治療、賠償責任や携行品補償など、基本的な補償をセットにしているプランが多く、とりあえず保険に入っておきたい方や、こだわった保険が必要ないという方向けです。
保険会社はニーズに応じて保険料が安いプランや、手厚い補償がついたものなど複数のプランを準備しているので、自分に合ったセットプランを選ぶことができます。

フリープラン(自由設計)

セットプランとは別に、1つ1つの補償をバラで掛けたい場合におすすめなのがフリープランです。「自分は死なないから死亡補償は要らない」「荷物を盗まれたり落としたりするヘマはしないから携行品補償は抜きたい」「これだけはしっかり補償してほしい」など、自分の欲しい所だけ補償をつけることができます。
セットプランの方が割引になっている場合もありますが、こだわりのプランを作りたかったり、クレジットカード付帯の補償の弱い部分を補強するためなどに使えるでしょう。

家族プラン・カップルプラン

家族やカップルなど、複数人で海外旅行へ行く場合のプランです。携行品補償や賠償責任補償など、補償の一部を複数で共有するため、個別で加入するよりも保険料が割安になります。家族やカップル、夫婦で加入する場合は、こちらを選ぶといいでしょう。

各補償内容の説明

細かいのを合わせるとまだまだたくさんありますが、おおまかな補償内容としては死亡・治療費・後遺症障害・賠償責任・救援者費用・航空機遅延・荷物遅延・携行品補償が挙げられます。

死亡補償

死亡補償は500万~5,000万円ほどのがあり、保険料が高いものほど補償金額も高くなります。また保険料非常に安いプランの場合、死亡補償がついていないものもあります。また傷害補償だけで、病気による疾病補償がついていないものが安い保険料プランには多いので、どのような死亡補償になっているかよく確認しましょう。

「生命保険に入っているから死亡補償は要らない」と思っている人も多いと思いますが、外国で死んでしまった場合、遺体を日本に移送する手配など、かなりの費用がかかります。「どうせ死んでいるので」とは思わず、遺族や家族のためにぜひ加入しておきましょう。

治療費

アメリカなどで救急治療や入院となると、数百万から数千万円の治療費が請求される場合もあるので、ここは手厚い補償を選んでおきたいです。プランは500万~5000万程度のものがあり、さらに無制限もあります。無制限は保険料が高くなりますが、どれだけ治療費がかかってもいいので安心ですね。

ちなみに海外で治療を受けても日本の健康保険を持っていれば「海外医療費」として、治療費の7割は戻ってきますが、それは日本の医療費を基準にして計算されています。例えばアメリカで盲腸の手術を受けると公立病院で200万円くらいかかりますが、実際に海外医療費を請求して戻ってくる金額は10万円程度。これは日本で盲腸の手術をすれば10万円の負担で済むからです。あとの190万円は自己負担になってしまいます。

賠償責任

賠償責任補償は、ほとんどのプランで最高1億円の補償が相場となっています。特に安いプランやクレジットカード付帯の保険・家族プランですと3000万や5000万というのもあります。何かやらかしたときでも1億円までは補償してもらえます。

救援者費用

救援者補償も1,000万~3,000万程度の範囲です、一般的には死亡や治療費と同じくらいの金額設定になっています。

航空機遅延

航空機遅延の補償額は2万円程度が相場です。プランによってはついていないものもありますので、しっかり確認してください。

手荷物遅延

遅れる期間によって支払われる額は違うものの、完全に紛失された場合は最大で10万円まで補償されるプランが一般的です。

携行品補償

荷物の盗難や落下による補償ですね。荷物1つにつき5~10万円の補償額が一般的、保険料によって最大合計が100万円までの補償が受けれるプランがある。

こだわりがなければセットプランの中で決めよう

各保険会社も、保険料や補償の充実度に応じて、複数のセットプランを準備しています。 保険料の価格別にいくつかのプラン例を載せてみました。

保険料がとても安いプランの一例

このプランですと、かなり保険料が安い分、中身はスカスカという感じですね。年会費無料の一般クレジットカードに付帯している保険のようなレベルだと考えてもらえればいいと思います。逆にこの程度の保険に入るくらいなら、クレジットカード付帯の保険で十分とも言えるでしょう。安いのが魅力ですが、いざという時は頼りないですね。

保険料が安いプランの一例

ひととおりの補償は揃っているものの、補償額はそれほどでもないので、少し頼りない感じです。保険料もかなり安いプランですが、海外旅行に行くのなら最低でもこれくらいのプランに加入しておきたいところです。

保険料と補償のバランス型プランの一例(おすすめ)

保険料と補償額のバランスがよいおすすめ型のプランと言えます。どんなプランがよいかわからない方や、海外旅行初心者の方はこれくらいの保険プランに入っておけば問題ないかと思います。

保険料が高めだが、手厚い補償が付いたプランの一例

何かあった時にはしっかり補償してほしいという方向けのプランです。さまざまな種類の補償が手厚くなっているので、入院や手術でも問題ないでしょう。

高額な保険料と引き換えに最高レベルの補償が付いたプランの一例

最高レベルの補償プランの場合、上記のような感じになります。フリープランを選べば更に手厚く出来る場合もありますが、セットプランではこれくらいが最高の補償と言えますね。もちろん保険料もかなり高額になります。

治療費や救援者費用がしっかりしたものを選ぶ

海外旅行保険で重要視したいのはどの部分だと思いますか?ほとんどの方は死亡補償の金額を真っ先に思い浮かべるのではないでしょうか。

しかしそれは間違いで、海外旅行保険で肝心なのは、「治療費」や「救援者費用」といえます。
生命保険に入っているのであれば、海外でたとえ死亡しても保険金は支払われますし、独身者であれば死んでからの補償なんて必要ありませんよね。

極論から言うと、生命保険に加入しているのであれば、死亡補償はなくてもいいということになります。(正確には遺体の輸送費用などが必要なので、入っておくに越したことはありませんが)

海外では、医療費・治療費の部分が高額になることが多く、ちょっとした手術をしても、数百万円の請求がくることもあります。また、海外でスキーに行って遭難などしようものなら、捜索費や家族の呼び寄せなど多額の費用がかかります。

また、風邪や下痢などで診察してもらうだけでも、場所によっては数万円の治療費がかかる場合もあり、診察程度だからといって侮れません。

各保険会社で似たような保険料のプランがある場合は、治療費や救護者費用の補償が手厚いものを選びましょう。

どんな海外旅行保険のプランがおすすめ?まとめ

  • セットプランはさまざな補償をセット販売している保険
  • フリープランは自分の欲しい保険だけ掛けるバラ売り保険
  • 家族やカップルで行く場合はファミリープランなどもおすすめ
  • こだわりがなければセットプランの中から選ぶようにする
  • 海外旅行初心者は保険料と補償のバランスが取れたものを選ぶとよい
  • 治療費や救援者費用がどうなっているのかをよくチェックしておく

海外旅行でお世話になる確率が高い補償といえば、治療費と携行品補償と言えるでしょう。携行品に関してはどれも補償額が知れていますが、海外で入院や手術をすると超高額請求がくることもありますので、何かあった時のために治療費補償だけはしっかりしたものを選ぶといいでしょう。

どちらにしても手厚い補償=高額保険料になってしまうので、そこは予算やリスクと相談しながら決定してください。